俳優・作家・演出家の藤井颯太郎さんを講師に迎え、いよいよ始まった4日間連続講座。
「演技ってなんだろう」「物語ってなんだろう」「他人を演じてみよう」「演劇を見てもらおう」をそれぞれの日のテーマにした、刺激的な4日間が始まりました。
本レポートでは、1日目と2日目の模様をお伝えします。
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初日の主題は「演劇ってなんだろう」。
経験も年齢もバラバラの参加者さん約20名と聴講者さんたちが、日没後のフェニーチェ堺に集いました。
講師は第四回せんだい短編戯曲賞を史上最年少受賞するなど、若き才能で関西演劇界を席巻中の藤井颯太郎さん。
文化講座という名前からは座学を想像されるかもしれませんが、実践型の楽しいワークショップを用意してくださいました。
みなさんの緊張を解くアイスブレイクとして、お互いの名前を覚える楽しいゲームをしたあと、演劇の『表現主義』と『存在主義』について少し解説し、「目隠しチャンバラ」というゲーム形式でさっそく実演。
最初はとまどっていた参加者さんも、順番に演技していくうちに、最後は剣豪同士の果し合いのような空気感をまとうほどでした。
次に演技における「7つのテンション」として7つのモードを紹介し、全員で歩き回りながら、それぞれのテンションごとの演じ分けを学びました。
最初の緊張もどこへやら、身体もあたたまり、思い思いに演技を楽しむ参加者のみなさん。
そして熱心にメモを取る聴講生のみなさん。
ここからはグループに分かれ、より実践的な演技に入ります。
「7つのテンション」で即興劇(インプロ)にチャレンジ!
駅のベンチをそっと奪い合う即興劇では、藤井颯太郎さんに耳打ちで割り当てられた「テンション」で演技するグループと、それを観て各人がどの「テンション」で演じているのかを当てるグループとで、大いに盛り上がりました。
最後は「パワーヒエラルキー」。
『20番』を最高位に『1番』を最下位とする架空の階級を設定し、演じるグループ内でも自分に割り当てられた番号以外はわからない状況で、社内会議というお題で即興劇をしてもらい、最後に観る側が演者全員の数字を当てていくというもの。
お互いに手探りで演技する演者グループに輪をかけて、混乱する観覧グループ。即興劇終了後の藤井さんの解説に笑ったり納得したり、和気あいあいとしたムードのなかで、あっという間に1日目が閉幕しました。
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2日目の主題は「物語ってなんだろう」です。
初日の多目的室から、より広い大スタジオに場所を移して、ますます演技に熱中すること間違いなし!