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川口成彦フォルテピアノリサイタルシリーズ2024 ―女性作曲家への憧れ―

先行発売日
〈sacayメイト先行〉8/22(木)12:00~8/26(月)13:00
〈チケットぴあプレリザーブ〉 8/29(木)11:00~9/5(木)11:00
一般発売日
9/14(土)10:00~
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概要

私はあらゆる偉大な作曲家の作品に向き合うことは、ある意味役者のようにその作品の世界観や感性、作曲者の心情に「共感」することだと考えています。それゆえ女性作曲家の作品を昔演奏会で取り上げた際に、男性である自分にとってはどこか難しさを感じたこともありました。もちろんジェンダーというのは細かく分類すら本来出来ないのではないかと思うほど複雑なものです。けれど、ただシンプルに「女性」の作曲家の感性に自分を没入させることは私にとって自分の知らない感性を見つけ出す小さな冒険のようなものです。

一般的に広く知られているフェリックス・メンデルスゾーンには天才的な姉ファニーがいましたが、当時の男性優位のドイツの社会の中でファニーは弟のように活躍することは出来ませんでした。しまいにはファニーの作品なのに弟の名前で出版されたものもあったほどです。ファニーのように女性であったがゆえに自分の望む音楽活動が出来なかった人物が数多くいました。今日語られるクラシック音楽の歴史は大部分が男性によって成り立っていますが、歴史の影に隠れざるを得なかった女性作曲家は現代社会でこそますます注目されるべきであると私は思っています。もちろんそのような考え方は何も特別なものではなく、あらゆる演奏家が既に女性作曲家をこれまでも多く取り上げています。私自身も何か特別なことをしようとする感覚ではなく、ごく自然なこととして女性作曲家を今後演奏していきたいと思っています。2024年度のフェニーチェ堺は女性作曲家を中心に取り上げる演奏会をしてみたいと思いましたが(男性作曲家も登場します)、そこにあるのはただ純粋にそれぞれの女性作曲家の独自の感性への憧れです。  (川口成彦)

第1回「古典派からロマン派へ」

2024年12月28日(土)15:00開演(14:30開場)

ロマン派の時代の女性の大作曲家ファニー・メンデルスゾーンのピアノソナタを最終曲とする第1回はモーツァルトの時代のイギリスの作曲家パークから始まって古典派からロマン派の時代の移ろいを辿っていきます。この2人の女性に加えて、ショパンに先立って活躍したポーランド人シマノフスカ、パリ音楽院にて女性として初めて教授職に就任したファランク、ショパンと同時期に「練習曲」の芸術性を追い求めていたモンジュルー、ハイドンやベートーヴェンに才能を讃えられたビゴーが登場します。使用する楽器はウィーンで1825年に作られたクレーマーで、東京より西日本に初上陸します!(川口成彦)

Program
パーク:ピアノソナタ ヘ長調 op.4-1
モーツァルト:「女ほど素晴らしいものはない」の主題による変奏曲 ヘ長調 K.613
シマノフスカ:ポロネーズ ヘ短調/夜想曲 変ロ長調
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op.22

ファランク:メロディー 変イ長調
モンジュルー:練習曲 第41番 変ホ長調
ビゴー:《練習組曲》より 第1番 ハ短調
フェリックス・メンデルスゾーン:幻想曲「スコットランド風ソナタ」 嬰ヘ短調 op.28
ファニー・メンデルスゾーン:おお、子供の夢、金色の星 op.6-3 /ピアノソナタ ト短調

使用楽器:ヨハン・クレーマー 1825年ウィーン製(タカギクラヴィア所有)

第2回「ロマン派から近代へ」

2025年1月25日(土)15:00開演(14:30開場)

第1回に続く時代に焦点をあてた第2回ではロマン派から近代の作曲家の珠玉の小品たちを1852年のエラールで巡ります。グリーグの親友だったノルウェー人作曲家バックロ=グロンダール、ロベルト・シューマンの最愛の妻にして19世紀最大のピアニストの一人クララ・シューマン、ショパンの大親友でロマン派の様々な大作曲家を虜にしたメゾソプラノ歌手および作曲家のヴィアルド=ガルシアが前半に登場します。 後半はラヴェルの古典趣味の《亡き王女のためのパヴァーヌ》からインスピレーションを受けて、「ロマン派から近代へ」というテーマとは少し離れてスペイン人家系に生まれた18世紀の作曲家マルティネスのソナタで始まります。そしてドビュッシーの時代のフランスの偉大な女性作曲家シャミナード、アメリカで初めて女性の作曲家として成功を収めたビーチが続きます。(川口成彦)

■Program
バックロ=グロンダール:セレナーデ op.15-1
C.シューマン:スケルツォ第2番 op.14/夜想曲 op.6-2/ボレロ風奇想曲 op.5-2
R.シューマン:蝶々 op.2/ロマンス op.28-2
ヴィアルド=ガルシア:セレナーデ

マルティネス:ソナタ ト長調
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
シャミナード:トッカータ op.39/スペインのセレナーデ op.150/女道化師 op.41/瞑想曲 op.76-6
ドビュッシー:月の光/喜びの島
ビーチ:ひとりぼっちの母さんの子守歌 op.108/若い白樺 op.128-2

使用楽器:エラール 1852年製(ヤマモトコレクション所有)

出演者
©Rikimaru Hotta

川口 成彦

1989年盛岡に生まれ、横浜で育つ。第 1 回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位、ブルージュ国際古楽コンクール最高位。フィレンツェ五月音楽祭や「ショパンと彼のヨーロッパ」(ワルシャワ)、モンテヴェルディ音楽祭(クレモナ)をはじめとした音楽祭に出演。協奏曲では18世紀オーケストラ。{oh!} オルキェストラ・ヒストリチナなどと共演。2023年には神奈川フィルハーモニー管弦楽団の弾き振りも行う。東京藝術大学楽理科卒業後、同大学およびアムステルダム音楽院の古楽科修士課程修了。フォルテピアノを小倉貴久子、リチャード・エガーの各氏に師事。第46回日本ショパン協会賞、第31回日本製鉄音楽賞 フレッシュアーティスト賞受賞。近年は藤倉大や杉山洋一という現代作曲家からも作品を受け、初演のみならず積極的に演奏に取り組んでいる。またスペイン音楽をこよなく愛し、自主レーベルMUSISによるCD『ゴヤの生きたスペインより』(第2弾が2024年3月発売)や自主公演「スペインの森」などのプロジェクトも展開中。

会場

フェニーチェ堺 小ホール
※駐車台数が限られてます。公共交通機関をご利用ください。

料金

全席指定(税込) 各4,000円

※未就学児入場不可

sacayメイト先行
受付期間8月22日(木)昼12:00~8月26日(月)13:00
抽選結果8月28日(水) 13時以降順次メール配信
※コンビニ決済を選択された方は、指定の期日までに決済手続きを行って下さい。
期日を過ぎますと当選が無効になりますので、ご注意下さい。
入金方法ファミリーマート店頭決済(手数料¥220/1件)、
セブンイレブン店頭決済(手数料¥220/1件)、
クレジット決済(手数料無料)
チケット引取り方法9/14(土)以降発券可能
ファミリーマート決済の方は店内設置の<マルチコピー機>でお手続きのうえ、引取(手数料¥110/1枚)、
セブンイレブン決済の方はセブンイレブン店頭引取(手数料¥110/1枚)、
クレジットカード支払いの方は上記に加え、会館引き取り(手数料無料)もお選びいただけます。
プレイガイド
チケットぴあ【Pコード:277-787】
(先行受付)プレリザーブ 8/29(木)11:00~9/5(木)11:00まで
ローソン【Lコード:55975】
イープラス
チケット購入方法
sacayメイトWEB
(要無料登録)
こちらから
堺市文化振興財団
チケットセンター
0570-08-0089(10:00~18:00) 
※一部携帯・CATV接続電話・IP電話からはご利用いただけません。
窓口販売♦下欄記載
窓口

※ 9/16(月・祝)より受付開始(※ 各館の休館日・営業時間にご注意ください)
※ チケット残数がある場合のみ販売

フェニーチェ堺(南海高野線「堺東」駅 徒歩8分)

〒590-0061 堺市堺区翁橋町2-1-1
TEL/072-223-1000
販売時間 :9:00~20:00
休館日:第1・3月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始

栂文化会館(泉北高速鉄道「栂・美木多」駅前)

〒590-0141 堺市南区桃山台2-1-2
TEL/072-296-0015
(営業時間9:00~20:00 休館日:月曜日・年末年始)

東文化会館(南海電鉄高野線「北野田」駅 徒歩約2分 )

TEL/072-230-0134
(営業時間9:00~20:00 休館日:水曜日(祝日の場合は開館)・年末年始(12月30日~1月4日)・夏の点検)

美原文化会館(南海バス「美原区役所前」)

TEL/072-363-6868
(営業時間9:00~20:00 休館日:第2・4月曜日(ただし祝日は開館) 年末年始(12月29日~1月4日))

主催

フェニーチェ堺

協力

タカギクラヴィア/フォルテピアノ ヤマモトコレクション

助成

文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

お問い合わせ
フェニーチェ堺(堺市民芸術文化ホール)
TEL:072-223-1000