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本番への道標 ~ゴスペル・ミュージカル「自由への道標」稽古場レポート~⑥

2021年3月21日(日)にフェニーチェ堺で本番を迎えるミュージカル、「自由への道標」。
歌手・役者・ダンサーの3部門でそれぞれオーディションを突破した市民出演者たちが、プロの演者に混じって2,000席の大ホールで舞台を踏むという壮大なプロジェクトです。

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2020年8月のオーディションから約半年間の稽古期間を経て、いよいよ本番が近付いてきました。
稽古への参加にあたっては毎回健康状態を報告するシートを提出してもらい、少しでも体調がすぐれないときは稽古を休み、動画を観て自宅練習を重ねてもらうなど、出演者の体調管理を徹底。
常にマスク着用で練習し(激しいダンスレッスンでも!)、お互いに距離を取ってできるだけ“密”を避け、寒くても換気のために扉を開け放ち、稽古場でも感染防止対策に気を配ってきました。

 

 

2月からはソリスト達も順次合流し、いよいよ稽古も大詰めを迎えつつあります。

ラスベガス出身のミュージカル俳優ジョン・ウッダード3世と共にソロパートで歌声を披露するサンディ・ブレアは、ニューヨークのブルックリン出身。
音楽一家に生まれ、10代にしてゴスペルシンガーとレコーディングを果たします。
かのナンシー・ウィルソンの愛弟子としてジャズヴォーカルのコンテストで優勝し、何枚もアルバムをリリースしている実力者です。

1994年から2001年まで大阪を拠点に活動し、アメリカに戻ってからもたびたび来日してコンサートを行うなど、日本ととても縁の深いアーティストです。
サンディやジョンが劇中で歌われるオールド・ゴスペルに確かな血肉を与え、主役のハリエット・タブマンをはじめとした登場人物の輪郭を、くっきりと浮き上がらせてくれることでしょう。

ハリエット・タブマンとは

ハリエット・タブマンは1820年(または1821年)に奴隷として生をうけ、黒人奴隷をひそかに逃がす秘密組織「地下鉄道」の指導者のひとりとなった女性です。
奴隷の解放に身をささげたその生涯を描き、2020年に公開された映画「ハリエット」は、アカデミー賞2部門にノミネートされました。

 

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自由を制限されることの息苦しさに直面した、この1年あまり。
黒人奴隷が置かれていた過酷な境遇に思いを馳せ、自由の価値をあらためて感じることができるでしょう。
今こそ、観ていただきたい舞台です。